福岡国税局の最新資料から、確定申告・消費税・贈与税の動きを解説。e-Taxやインボイス制度の広がりを踏まえ、節税と税務相談のポイントをわかりやすく紹介します。
2026年6月公表資料をもとに作成。
出典:福岡国税局「令和7年分の所得税等、消費税及び贈与税の確定申告状況等について」
要点3つ
- 所得税の申告人員は124万8千人 確定申告をする人は、ゆるやかに増えています。
- e-Tax利用割合は78.9% 申告の約8割が電子申告です。国税庁の作成コーナーでは、画面の案内に沿って申告書作成とe-Tax送信ができます。
- 消費税・贈与税の相談ニーズが増加傾向 個人事業者の消費税申告は13万2千件。贈与税は申告人員が減る一方、納税額は増えています。
目次
- 確定申告は「入力」より「判断」が大切
- インボイス後、消費税の負担感が増えている
- 贈与税は早めの相談が安心
- よくある質問
- ケーススタディ
- アクションプラン
確定申告は「入力」より「判断」が大切
最近は、スマホやパソコンで申告する人が増えました。福岡国税局の資料でも、e-Tax利用は78.9%です。自宅から申告する人も増えています。つまり、申告書を作るだけなら便利になりました。
でも、問題はここからです。
「この経費は入れていいのか」、「青色申告の特典を使えているか」、「家族への給与は適正か」、「節税になると思っていた処理が危なくないか」
こうした判断は、画面の案内だけでは難しい部分です。節税とは、税金を無理に減らすことではありません。制度を正しく使い、余計なリスクを避けることです。
インボイス後、消費税の負担感が増えている
個人事業者の消費税申告件数は、13万2千件です。インボイス制度導入後、増加傾向にあります。
特に次の方は要注意です。
・免税事業者から課税事業者になった方
・2割特例を使っている方
・簡易課税と本則課税で迷っている方
・売上が1,000万円前後の方
消費税は、所得税より資金繰りに直撃します。「利益はあるのにお金が残らない」状態になりやすいです。
国税庁のe-Taxは申告や納税をオンラインで行える仕組みですが、制度選択そのものは慎重な確認が必要です。
贈与税は「今すぐ渡す」前に相談を
贈与税の申告人員は前年より減少しました。一方で、申告納税額は147億円に増えています。
これは、1件あたりの金額が大きい贈与がある可能性を示します。
たとえば、親から子へ不動産や現金を渡す場合。
「110万円までなら大丈夫」と思っても、注意が必要です。
相続時精算課税(将来の相続とつながる制度)を使うか。
暦年課税(毎年ごとに見る制度)にするか。
判断を誤ると、将来の相続税に影響します。
相続税・贈与税に強い専門家へ、事前相談するのが安心です。
よくある質問
Q. e-Taxなら税理士は不要ですか?
A. 入力だけなら自分でできる方もいます。ただし、経費判断、消費税、贈与、不動産売却は要確認です。
Q. 節税相談だけでもできますか?
A. できます。ただし、無理な節税ではなく、正しい制度活用を確認します。
Q. マイナポータル連携は使うべきですか?
A. 医療費や給与情報などを自動入力できる便利な機能です。国税庁も、確定申告で利用できる機能として案内しています。
ケーススタディ
40代の個人事業主Aさん。売上が伸び、インボイス登録もしました。
自分で申告していましたが、消費税の納税額を見て驚きました。
確認すると、経費の整理が不十分でした。また、簡易課税の検討もしていませんでした。
翌年からは、毎月の数字を整えました。納税予測も早めに行いました。
結果として、慌てず資金準備ができました。節税よりも先に大切なのは、見える化です。
アクションプラン
まず、次の3つを確認してください。
- 売上・経費を毎月整理する
- 消費税の納税予定を早めに確認する
- 贈与や不動産売却は実行前に相談する
確定申告は、年1回の作業ではありません。お金の流れを整える大切な機会です。
確定申告、インボイス、消費税、贈与税で不安がある方は、早めにご相談ください。
あなたの状況に合わせて、無理のない方法を一緒に整理します。








